anatomybetweenvoidandcoremetabolism

3月だったか、モーフォシスの講演会に招待されて行ったのですが、そこの最後の質疑応答で建築家の長谷川逸子氏が、「アルゴリズムでつくられるジオメトリカルな建築は建築の未来か?」という主旨の質問をしたところ、トムメインは「そもそも街はジオメトリーで出来ていない。ああいう建築はアメーバのようだ。私は人間のような建築をつくりたい」と返した。完全に素直でクリティカルだなと思った。ジオメトリー系建築が外部との境界をスパっと斬ってしまうのはやはり、街はジオメトリーで出来ていないから、切断するしか関係を作れないのかもと思った。もしくは関係を作ることを放棄しているのか。というか切断面をいかに“面一”なサーフェースにするかなど技術的な話にすり替えられて語られている気がする。磯崎さんはかつて“停止”の表現として切断していたが、それとは明らかに異なる態度だと思う。
さらに、トムメインは「その建築が美しいかどうかというのは空間の性能によって認識される」と続ける。モーフォシスの空間に埋蔵されたアナトミーが街の中に本当に根付いているかどうかは知らないが、ものづくりの態度として透明だと思った。
“人間のような”という状態はコアメタボリズムとウ゛ォイドメタボリズムを架橋するヒントになりそうだ

アメーバと台中オペラハウス

ターヘルアナトミアとモーフォシスの新作