mobileartandphysicals

昨日、シャネルの「モバイルアート」見てきました。設計はザハハディド。2月27日から香港を皮切りに世界7都市を巡るというもの。建物ごと世界を巡回するという、新しいスタイルのアート展。展示空間を回る時にヘッドホンを渡され語りと音楽を聞く。土地のコンテクストとか形式から自由になっているはずの3次曲面の空間に対して音声解説によって完全に束縛される展示形式がそもそも疑問に感じる。でも博物館や美術館で音声解説とかよくあるけど、実は実際にあまり体感したことなくて音声解説の再生開始時刻のズレた人々が近くを歩いて空間は共有している状態は、物理的な距離とは違った距離感を作っていて不思議だった。ニコ動のコメント同士の関係性を反転したような感じだなぁとか考える。何か発展出来そう。シャネルのバッグをマシンガンでぶち抜く作品が、Chim↑Pomの「サンキューセレブプロジェクトアイムボカン」を思い出す。最後に七夕みたいに願い事書くコーナーがあって、コジマラジオI氏が「自由になりたい」と書いていたのを覗き見して爆笑する。
そのあとは、藝大と多摩美の人らとメシを食う。他大の人、特に美大の人の話にはいつもかなりインスパイアされる。
そして今日はメルクリの講演会に先輩達と行く。しかし、到着時にはすでに満員で入れない爆。仕方なく、青木淳とメルクリの展示だけを見ることに。青木淳の建築を見ていつも思うのは作品一個一個のクオリティーは高いし、すごくおもしろいがそれ以上の大きなストーリーが無い気がして少し物足りなさを感じてしまう。初期の作品の方が熱がこめられていた気がする。今回の展示のスタディ模型郡でのプロセスは全部形の話に落とし込んでいたのはおもしろかったが、その先の何を目指しているのかいつか聞いてみたいと思った。
そのあとはメルクリのスケッチ郡を眺めながら、g86の坂根とメルクリのスケッチから何を読み取れるかとか、二人で議論しまくっていたらpointの長岡勉氏が突然話しかけてきてくれて、そのまま40分くらい議論する笑。「たとえ幼稚に見えるスケッチでもその背後ではソリッドな物質をハンドリングしていてそこまで想像しながら眺めるとこのスケッチは活き活きしてくる」とか、相当興味深い話をして頂く。アトリエワンの高橋クリニックを長岡氏は共同設計していて、「プログラム(病院)と現象(色、光)と構成(入れ子)が全部うまく組み合わさっていて非常に強い空間が出来ている」と感想を話すと、長岡氏は主に現象等について議論していたらしくpointの作品にも通じると納得。長岡氏は設計活動に加えco-labというシェアオフィスの設計運営もしていて、完全に興味深い。最後に「君らもしかして、gなんちゃらの人?」と言われ、笑う笑。
そして学校へもどり、きのこパーティというのがやっていて残っていたきのこを食べまくる。同期と社会の底辺のさらに底をつくような小学生レベルのトークをして若返る爆。通称殺し屋Iの僕への頭を本気で殴る突っ込みは爽快。今年も夏がやってきた。
そのあとは研究室の先輩Kと飲み、大江匡や新しい設計について熱く語り終電で帰宅。プログラムは建築家にしか作れないことを再認識。今日は家で寝ます笑。